宙わたる教室
2月に入ってとても寒い日が続いています。
先週は2年ぶりに雪が降りました。朝、起きると本格的に雪が積もっていてびっくりしました。寒いということもあり最近の休日は家で過ごすことが多くなっています。時間があるときは録画したドラマを見て、小説を読んで過ごしています。
最近の好きな作家は伊与原新さんです。NHKのドラマ10で「宙わたる教室」を見て知りました。この話は定時制高校に通うディスクレシア(文字の読み書きに限定した発達障害)で元不良少年の生徒、フィリピン人の母を持つヤングケアラーだった生徒、集団就職するしか道がなかった年配の生徒、起立性調節障害を抱え保険室登校する生徒たちが理科教師に誘われて科学部に入部し思考錯誤を繰り返しながら教室に火星のクレーターを再現する学会発表を行うというものです。
年代も環境もばらばらで事情があり高校に通えなかった生徒たちがそれぞれ意見を出し合い学会発表まですることがすごく素晴らしく何事もあきらめない困難に立ち向かう姿勢を学びました。ドラマで印象に残ったのはフィリピン人のハーフの女性が自分はもういいから私より若い将来がある子の夢を実現するほうが大事と先生に言ったところ先生は「夢に優劣なんてありませんよ」と言ったことがとても心に響きました。何歳からでも夢を持っていいのかとうれしく思いました。
伊与原新さんは地球惑星科学科を専攻されていた理系の方で作品にも科学に関することが多くでてきます。文系だった私は理解するのが難しいこともありますが、今まで知らなかった世界のことを知るのは楽しく興味深く読んでいます。先月直木賞を受賞された「藍を継ぐ海」も読み始めました。これからも科学と悩みを抱えて生きている日常を題材とした心に響く小説を出版されるのを楽しみにしています。